JOURNAL

2022.10.13

_雑記

RENEWを訪れて

F-TRAD中間発表

先日、福井県の鯖江市・越前市・越前町で開催されたイベント「RENEW」を訪れました。
RENEWトークイベントの一環として、夏頃から参画している福井の伝統工芸品の商品開発事業「F-TRAD」の中間発表会がありました。以前の記事でもちらりとご紹介していましたが、私は「若狭めのう細工」の宗助工房さんと商品開発をしています。
福井県の伝統工芸品は、漆器や刃物、和紙など生活に近い工芸が多いのですが、その中でも唯一の美術工芸といえるのが「若狭めのう細工」です。現在福井でめのう細工をつくられているのは宗助工房のみ。どういったアプローチで考え、何を作るのか、まだまだ途中の段階ですが、企画についてお話ししました。聞いて下さった方ありがとうございます。
発売の予定は来年の1月下旬。完成後には経緯のご紹介ができたらと思います。

RENEWというイベント

RENEWは、今年で8回目の開催となる持続可能な地域づくりを目指した工房見学イベントです。ものづくりに関わる工房や企業が、自社を開放して見学やワークショップを行い、訪れたお客さんは、ものづくりを学び、楽しみ、買い物までできるという、産地をあげた巨大なマーケットです。

言葉で説明するとさらっとしてしまいますが、産地をひらくって、そう簡単なことではなく、この規模のイベントになると本当にものすごく多くの方のエネルギーを必要とすると思います。このスケールで、この熱量で、毎年挑みアップデートしつづける福井のみなさん、本当にすごいです。まだ行ったことのない方には、ぜひ行ってみてほしいイベントです。私も鯖江には何度かいっていて、いろんな場所を訪れていたのですが、一番有名な眼鏡のものづくりは見学できたことがなかったので、眼鏡に関わる会社を数社訪れました。これで福井県の7つの伝統工芸品は全て見学できました。

LIVE DESIGN SCHOOL開校宣言

そんな中で今回は他にもビッグなトークイベントがありました。日本デザインセンターの原研哉さんがいらっしゃっていました。
日本のさまざまな地域で活動するデザイナーたちの活動をまとめた本「おもしろい地域には、おもしろいデザイナーがいる」が、今年発売されたのですが、その帯を原さんが書かれたことをきっかけに、新たな学校「LIVE DESIGN SCHOOL」を開校することになったとのこと。
地方では、なんでもできることが求められたり、自身で販路をもったり、場をつくったり、さまざまな枠を突破していく力が求められます。しかし、それは”地方”に限ったことではなく、どんな地域でにも共通する、これからのデザイナーとして求められることなのではないか。そしてそれを共有していくことが、これからのデザイナーのためになるのではないか。というお話がされていました。(かなり要約してしまいました)

 

私自身、その本を読んだときに、様々な分野を乗り越え、デザインの力でものごとをつくりあげていく活動の数々に、仲間はたくさんいるんだなぁと勇気をもらいました。

学生の頃から、学科でも、就職するのにも「グラフィックデザイナー」「プロダクトデザイナー」などと職種ごとに区切られていることに疑問を感じて、総合的にデザインできるところを探し求めました。結果的に、一つの商品に対し、企画、グラフィック、プロダクトまでを担える会社で経験をつめたことは、私にとっての財産になり、現在も、戦略や企画、グラフィック、商品のデザイン、言葉の開発まで、自分にできることは横断しながら取り組んでいます。
分野を横断しながら広くデザインを行い、自社で販路までももつなど、たくさんのチャレンジをしている先輩方がいろんな場所にいる。自身の今後のあり方を考える上で、とても良い機会になりました。学校も楽しみです。

最後に、原さんから「今日よりいい明日をつくろう。」と思うことが、大切なのではないかという言葉がありました。最近は気候変動に、感染症にと悲観的になってしまう世の中です。しかし、ホモサピエンスはもっといきながらえるという前提のもと、デザイナーとしては「今日よりいい明日をつくろう」と前向きに考え行動していきたいと。

学生の時に、卒論の発表会で、教授から「あなたにとってのデザインは何なの?」と聞かれたことがありました。その時に「世の中をポジティブにするものです」と答えたことを、ふと思い出しました。

いろんなところに難しさはありますが、それとにらめっこするのではなく、前を向いて動いていきたい。デザインにできること、自分がしたいこと。改めて見つめ直すことができました。