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asuno
asuno
木村石鹸株式会社の粉末洗濯洗剤asuno。
企画から、ネーミング、ロゴデザイン、パッケージデザイン、撮影ディレクション、WEBデザイン、グラフィックデザインなど制作まで担当しています。
asunoは綿・麻・合成繊維などの普段着から、ウール・シルクなどのおしゃれ着まで、どんな素材の衣類にも使える粉末洗濯洗剤です。
洗濯洗剤は各メーカーから様々な工夫が施され、実に多種多様なものが存在します。洗浄成分、付加機能、形状、すすぎ回数、液性、香り、柔軟効果、環境への負荷、容器の形状…と洗剤を構成する要素は実に様々です。
メーカー側が様々な機能を追い求めた結果、選ぶ側としてはどういった考えのもとに洗剤を選べば良いのかわかりづらくなっていると感じました。
そんな現状に対し、木村石鹸さんの洗濯の考え方は、とてもシンプルです。
大切なのは、汚れに対して適切な洗浄力の洗剤を用いて、水でしっかりと汚れを洗い流し、余分なものを衣類に残さずにちゃんと洗いあげること。
洗浄力を追い求めすぎると、衣類が早く傷んでしまう。すすぎは汚れを水にうつしとるものなので、すすぎは2回以上がおすすめ。衣服に残すことで効果を発揮する成分は、正しく洗えているといえるのだろうか…?
そういった本質的な洗濯への疑問や想いは、まっすぐな木村石鹸さんらしい視点だと感じました。
そんな想いを受け、木村石鹸さんの洗濯哲学「洗う・すすぐ・残さない」の頭文字をとった「asuno」という名前をご提案しました。そしてWEBの販売ページでは、正直に、丁寧に、洗濯に対しての考え方や想いをお伝えしています。
ロゴは、水の中で気持ちよく洗われているような、配置を規定しない有機的に動くものとしました。
粉末である理由
現在は液体の洗濯洗剤が主流です。粉末洗濯洗剤は、一般的には洗浄力が高い・価格が安いものが多いというメリットもありながら、1回の使用量が多かったり、水では溶けにくいことがデメリットとしてありました。
今回木村石鹸さんが開発された洗濯洗剤は、0度の水でも溶けやすく、使用量も少なく済む(30ℓに対し10g)というこれまでの粉末洗剤の常識を変えるもので、原料臭もないことから、無香料が実現できるものでした。
それでも、粉末は自動投入の洗濯機では使えなかったり、液体に比べて計量時がやや手間に感じられるなど、デメリットと感じられる人もいるかと思います。
ただ、粉末にすることで、薄手の袋を採用でき液体ボトルに比べプラスチックの使用量を減らせること。また、体積が小さくなるため、配送時の環境負荷を低減できること。そしてポストインサイズの小型配送ができるように設計したことで、再配達などの配送課題にも対応ができるものになりました。日々使うものだからこそ、買いやすいことと環境へのやさしさを考えました。粉末だからこそ実現できたやさしさです。
桐の詰め替え容器
また今回、桐箱の詰め替え容器を提案しました。洗剤は湿気を吸収すると固まってしまうことがあるため、本来はプラスチックの容器のような密閉性があるもののほうが望ましく、既製品もプラスチックのものが数多く存在します。
詰め替え容器なしでも、そのまま使えるようにチャック式袋を採用していますが、箱がある方が形が安定して使いやすい・詰め替えたいという需要もあると思い、それならば木村石鹸さんが作る意味のある詰め替え容器をつくりたいと考えました。
袋にはハサミでカットできる線を入れ、そこでカットするとオリジナル桐箱にそのまま詰め替えられるようにしています。袋ごといれることで、湿気を防ぐ効果があることと、移し替えの際の粉舞いを防ぐことができます。また桐箱の木目はインテリアにも馴染みやすく、毎日の洗濯風景を豊かなものにしてくれると考えました。
桐箱は調湿性のある優れたものですが、洗剤に関しては湿度が入ってくることもあるため時には洗剤が固まってしまうこともあります。そういった面では不便に感じることもあると思うのですが、環境への配慮など様々な面にやさしいと考え、asunoらしい詰め替え容器として桐箱を採用しました。
強い汚れが毎日つく家庭には向いていない洗剤ですし、時短や、機能を追求した商品ではありません。それでも、大切な衣類や、環境にやさしいそんな洗剤が、明日の洗剤のスタンダードになればいいなと思っています。
asunoの名前には、「明日の」洗剤という意味も込めています。