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若狭箸
F-TRAD 若狭箸
福井県の事業「F-TRAD」プロジェクトで福井県小浜市の株式会社大岸正商店と共に商品開発を行いました。F-TRADとは工芸産地である福井の技術を活かし、現代の暮らしに調和するアイテムを開発するプロジェクトで、今回2回目の参加です。
株式会社大岸正商店は、1983年創業の箸メーカー。自社で製造部門はもたず、各地のメーカーと現代のライフスタイルにあう箸づくりを行っています。
若狭塗は、江戸時代に藩によって命名・保護され、主に公家や武家、裕福な商家のために作られました。卵殻や貝、松葉で意匠をつくり漆で研ぎ出し独特の表情を出す、豪華絢爛な塗りが特徴です。いかに手数をかけるかが競われ200種もの塗装技術が生まれました。伝統的な若狭塗箸は、その技術を箸に詰め込んだもので、豪華絢爛な塗箸です。
一方、現代の若狭での箸作りは、日本のシェア8割をも占める生産量を誇り、木地加工から塗りまで一貫した生産ができることが強みです。食洗機にも対応した合成樹脂塗装のものが多く、手に取りやすい価格帯で、量産を実現しています。「若狭塗箸」といっても、伝統的なもの・現代のものと実に多様で、わかりにくい現状もあると感じました。
今の若狭の箸作りを再定義
木地加工から塗りまで一貫して製造ができる今の若狭箸作りの魅力を改めて見つめ直し、再定義するのはどうか。
そう考え、若狭塗箸から“塗”を取った「若狭箸」として、箸の企画を進めていきました。
今回メーカーとして協業いただいたのは株式会社若狭塗センター。若狭の歴史から培われた塗りの多様な技術や、効率化された生産体制で、合成樹脂の箸を中心としたトップメーカーのひとつです。
若狭のお箸は、その歴史からも意匠に工夫が施されている比較的華美なものが多いと感じました。その中で、現代のライフスタイルにあうお箸を目指されている大岸正商店のラインナップも踏まえ、よりベーシックで、現代の若狭の箸づくりを体現できるラインナップで、新たな定番となるような箸を目指しました。
若狭箸
若狭の美しい木地加工を感じられるように、木肌を感じられるお箸「木肌(kihada)」。高い塗りの技術を用いて色の重なりを表現した「色透(irosuki)」シリーズ。また、素材を箸に貼り意匠をつくりあげてきた歴史になぞらえながら、越前和紙の落水紙をテクスチャとして用いた「和紙(washi)」シリーズをつくりました。
形はどれも細身の四角形で、使いやすく持ちやすい仕上がりです。家族で揃えやすいように、手に取りやすい価格帯であることや、食器洗浄・乾燥機に対応できるということを必須条件として3社で相談を重ねながら開発を進めました。
パッケージデザインは、大岸正商店の現在のラインナップにあわせ、販売時に箱にいれた状態でも中身が見えるように設計。3種それぞれをシールで色分けしています。既存商品ともあわせて展開しやすくしています。