JOURNAL

2023.05.28

_探訪

HEPの新拠点ができました

ヘップランド

ブランド立ち上げ時に伴走してきたHEPを展開する川東履物商店が新拠点をOPENしました。その名もヘップランド。先日はその内覧会に行ってきました。

SUNAでは、立ち上げ時の1年間を振り返る展示ブースを担当させていただきました。ブランドができるまでの道のりのお話から、通常なかなか公開できない、途中サンプルやサンプル依頼の仕様書など、裏側の資料なども公開しています。完成するまでの道のりは一本道ではなく、紆余曲折、本当に色んなことを乗り換えながらブランドをつくりあげています。今回の展示ではそんな道のりや裏側を覗ける展示になっています。ブランドができるまでを体感していただけると嬉しいです。

展示を担当した壁面
検討のための紙サンプルから仕様書まで限定公開しています

ブランド立ち上げをしていたのは2019年。大きな敷地の中に、倉庫や元住宅であった建物が点在していましたが、その時は使われておらず、物置き場になっていました。いろんな余白がある敷地と建物を見て、ここをショップにできると良いのではないか?という話をしていました。そして当時のブランド組み立てシートには、ゴールに「HEP SHOPを作る!」ということを書いていました。

デビューに向けて、展示会の什器を設計いただいた「やぐゆぐ道具店」さんにも、いつかここを拠点にしたいと思っているというお話をしながら、まずはと什器のご依頼をしていました。什器は、元住居からでてきた古材や倉庫のパレットなど、川東履物商店の歴史を活かしながら、新しく再構成したものをご提案くださっていました。

事務所、展示、飲食などができる新たな場として生まれ変わった元住宅

そこから3年の期間で、当時描いていた、第一のゴールへと到達されました。

そして今回の新拠点の内装設計も、やぐゆぐ道具店さんが担われました。寺田工務店さんによって施工され、当時物置き場であった倉庫や建物が生まれ変わりました。全て新しく作り替えたわけではなく、川東履物商店の歴史を活かしながら作られています。ソールでできたのれんが目をひき、ユニークな空間になっています。中の写真を撮り損ねてしまったので、ぜひ実際に足を運んでみてくださいね。

今回のリニューアルの中で、お手洗いには特に大きな力を注がれていました。当時は汲み取り式のお手洗いしかなく、代表の川東さんもそのことをずっと気にされていました。従業員の皆さんにもお客さんにも心地よく使ってもらえるお手洗いを作りたいと、なんとも豊かなお手洗い空間をつくりあげられました。スピーカーがあったり、棍棒があったり、と思いきや住居時代の趣をそのまま残したお風呂があったり…。ぜひとも体感していただきたいお手洗いになっています。こちらも写真では伝わらない部分が多いので、ぜひ現物をご覧ください。

ブランドを続けるということ

ブランドを作り上げるには、とても大きなエネルギーが必要ですが、ブランドを発展させていくことにはさらに大きな力が必要になります。0から1を作るのと、1を10にするのでは、エネルギーの使い方も異なり、どのタイミングにおいても簡単に進んでいくことなど一つもありません。ブランドを作り上げてから、人々に認識され、応援され、ブランドとして育っていくには、何年もの時間がかかります。

HEPは、デビュー直後からコロナ禍に突入してしまうなど、なかなかハードな環境からスタートを切りました。しかしこの数年間で、川東さんは多くの仲間と出会われ、人を巻き込み、ブランドを成長させ、第一のゴールに達成されました。内覧会では、立ち上げ時から見守ってくださっていた、先代や、従業員さんともお話ができました。ブランドの成長や新拠点の完成を喜ばれている姿を見て、私自身も本当に嬉しい気持ちになりました。

 

まだまだ拠点ができたことは、第一のゴールとはいえ通過点であり、これからまた新たな道を目指してHEPらしく進まれていくことだと思います。そんな節目に立ち会うことができて、とても感慨深い1日でした。

まだしばらくは不定期の営業になるかと思いますが、ぜひHEPのSNSなどでチェックしながら、ヘップランドに遊びに行ってみてくださいね。

過去のヘップサンダルをみながらブランド立ち上げまでのことを解説される川東さん
夜はスナック泣きぼくろさんが出張されていました